Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 未分類
  • 次は誰か?安倍首相率いる自民党が日本の次期総裁の選出を根回しする

次は誰か?安倍首相率いる自民党が日本の次期総裁の選出を根回しする

この4枚の新たな写真は(左から右へ)自民党議員岸田文雄氏、内閣官房長官菅義偉氏、そして自民党議員石破茂氏。彼らは安倍晋三首相の辞職表明を受け、安倍氏の後任候補となっている。(ファイル写真/AFP)
この4枚の新たな写真は(左から右へ)自民党議員岸田文雄氏、内閣官房長官菅義偉氏、そして自民党議員石破茂氏。彼らは安倍晋三首相の辞職表明を受け、安倍氏の後任候補となっている。(ファイル写真/AFP)
Short Url:
01 Sep 2020 11:09:42 GMT9
01 Sep 2020 11:09:42 GMT9

安倍晋三総理大臣が健康上の理由による辞職を発表したことを受け、与党議員たちが安倍氏の後継選出の最終決議となる内部投票に先立って、激しい根回し合戦を行って いる。

安倍首相の自民党幹部らは9月1日(火)の会合で、9月14日に行う次期党首、つまりほぼ間違いなく次期総裁候補の決議投票を、党員選挙ではなく、限られた両院議員に よって行うことを決定した。一部の若手議員は決議プロセスをよりオープンで民主的なものとするために、自分達も含めた党員選挙を求めていた。

選出された議員は安倍首相の任期終了の2021年9月まで、新総理大臣として職務を行う。この次期総裁は、すでに取り組まれているCOVID-19対策、来年の夏に延期された東京オリンピックの運営、ますます強硬路線を強める中国に対する日本の安保政策の策定、そして同盟国である米国の大統領選の結果を受けての対応といった数々の難問に直面することになる。

出馬表明をした、または出馬が見込まれている3名の候補者は以下の通り:

菅義偉内閣官房長官(AFP)

菅義偉:日本の政府報道官のトップで、安倍氏の長年にわたる片腕。菅氏(71)は与党の重鎮の中でも一目置かれた存在となっている。菅氏は安倍氏の政策を確実に継承させる最高の世話役として与党幹事長のお墨付きをもらっている。

秋田県の農家の息子として生まれた菅氏はたたき上げの政治家で、多くが政治家の子息で固められている政界では珍しい存在。内閣官房長官として、政策の調整役および安倍氏の顧問役を務める。また、菅氏は安倍政権の報道官でもあり、一日2回テレビに登場して報道関係者への報告を行っている。昨年の徳仁天皇即位に当たっては、新たな年号の発表役を務めたことから、「令和おじさん」という愛称で呼ばれている。

菅氏は第一次安倍内閣時代(2006-2007)以来の安倍氏の忠実な支持者で、2012年に安倍氏が政権に返り咲くのを後押しした。また、かつては総裁選出馬を否定していたが、8月31日(月)には報道陣に対してひと言ノーコメントとしている。

日本自民党(LDP)岸田文雄政調会長 (AFP)

岸田文雄:2012年から2017年まで安倍政権の外務大臣を務めた岸田氏(63)は、ひところ次期総裁有力候補とみなされていた。しかし、政策責任者としての職務において、コロナウィルスに対する党としての対応の一部に手落ちがあったという評価を受け、その地位がゆらいでいる。9月1日(火)に出馬を正式表明した岸田氏は、国民の声に耳を傾ける指導者になりたいと述べた。これは安倍氏がなにかと批判されてきた側面だ。

広島出身の目立たない政治家で、安保問題についてはどちらかと言うとハト派的スタンスを保ってきた。戦争放棄を訴える日本国憲法の改定を安倍氏が長年にわたって推し進めることに関して、彼はあまり支持を示してこなかった。2015年、岸田氏は韓国との「慰安婦(戦時中の日本兵による性的虐待の犠牲者)」問題に決着をつけた。2017年には岸田氏は当時のバラク・オバマ米国大統領の広島訪問を実現させ、現役米国大統領による初めての広島訪問となった。

日本自民党議員、石破茂前防衛大臣(Reuters)

石破茂:自民党内では安倍氏最大の好敵手とみなされている石破茂前防衛大臣(63)は、世論調査では次期総裁候補として国民に最も人気が高い。しかし、石破氏による声高な安倍批判によって、与党内議員たちからの人気に陰りを見せている。石破氏は安倍政権を独裁的だと批判し、国民の貧困増大への懸念を訴えてきた。

元銀行員で穏やかな口調の政治家である石破氏だが、防衛問題ではタカ派として知られ、日本は現行憲法の範囲内でより強力な武力を有するべきだと述べている。防衛大臣職に加えて、石破氏は農林水産大臣、地方創生担当大臣などの職も歴任している。彼は2012年と2018年の総裁選挙で二度安倍氏に敗退した。

AP

topics
特に人気
オススメ

return to top