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日本の貿易収支、8年間で最大の赤字を記録

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17 Feb 2022 04:02:06 GMT9
17 Feb 2022 04:02:06 GMT9

日本の1月の貿易収支は、過去8年間で最大の赤字を記録した。資源価格の高騰により輸入が増加、また、メーカーが世界的な供給不足に悩まされ、自動車の出荷台数が減少したことが影響している。

貿易赤字の拡大は、世界第3位の経済大国である日本の脆弱(ぜいじゃく)性を浮き彫りにしている。一次産品価格高騰や、巨大な隣国である中国が、その経済の勢いを維持できずに需要が減速していることに対する影響が大きいのだ。

財務省が木曜日に発表したデータによると、1月の輸入額は市場予想の中央値37.1%増を上回る、前年同月比39.6%増の8兆5231億円となり、円建てでは過去最高を記録した。

これは、1月までの1年間に輸出が9.6%増加したことを大幅に上回る。貿易収支は2兆1911億円の赤字となり、単月としては2014年1月以来最大の赤字となった。

赤字額は、予測中央値である1兆6,070億円の赤字を大幅に上回った。

信金中央金庫・地域・中小企業研究所の角田 匠シニアエコノミストは次のように話す。「1月は年末年始で工場の稼働率が低いため、季節的要因で輸出が減少する傾向がある」

「そのため、月の貿易収支が赤字になりやすいが、それを加味しても赤字幅が大きい」

角田氏によると、赤字の大きな要因は自動車輸出の減少で、前月の拡大から縮小に転じた。

トヨタやスズキなどの自動車メーカーは、サプライチェーンの混乱や、国内の新型コロナウイルス感染症の記録的な急増による圧力に直面し、一部の工場の一時閉鎖を余儀なくされている。

輸入増については、石油、石炭、液化天然ガスの入荷急増が影響している。

中国向け輸出は減少

地域別では、日本の最大の貿易相手国である中国向けの輸出額が5.4%減と19ヵ月ぶりに減少したのに対し、輸入額は23.7%増と4ヵ月ぶりに増加に転じた。

これは、輸出が減少したことに加え、1月末日から1週間の旧正月休暇に入る前に需要が前倒しされたことが原因のひとつと考えられる。

しかし、それ以上に懸念されるのが、中国の巨大経済の勢いが弱まっていることである。消費の低迷や不動産市況の悪化に直面していると一部のアナリストは指摘している。

みずほ証券のマーケットエコノミストである片木亮介氏は、「中国経済の減速は、今後の輸出を弱める可能性がある」と述べている。

日本製品のもう一つの主要市場である米国向け出荷は、1月に11.5%増加した。これは、自動車の輸出は減少したものの、機械類の出荷が増加したためだ。

また、政府の別のデータによると、今後6〜9ヶ月間の設備投資の先行指標となる機械受注統計は、12月に前月比3.6%増となり、予想の1.8%減を上回った。

製造業各社は、1-3月期の機械受注統計を、前期の6.5%増から1.1%減と予想していた。

政府が木曜日に発表したデータにより、2021年第4四半期の日本経済は、予想を若干下回るものの、コロナウイルス感染者数の減少が消費を下支えしたことにより伸びていることが分かった。ただし、オミクロン型ウイルス感染者数の記録的な急増と原材料価格の高騰が見通しを曇らせている。

ロイター

 

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