ハラ・タシュカンディ

リヤド：新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の流行により旅行が一時的にできなくなり、バーチャルツアーが、快適な自宅にいながらにして楽しめる、最も安全な旅行の形態となっている。バーチャルで訪れることができる様々な観光地の中でも、アルウラは見逃せない場所の一つだ。

アルウラ王立委員会 （RCU）は、市内の最も象徴的なランドマークを訪問した際の体験を再現できる360度の動画シリーズを作成した（https://experiencealula.com/en/Pages/360_Tour.aspx）。ここで公開されている6本の動画では、ダダン王国、ジャバル・イスリブ、ジャバル・アルバナート、ジャバル・アルアフマール、ジャバル・イクマール、旧市街の様子を観ることができる。

RCUによると、この動画は、実際の遺跡の映像と、そこに住んでいた古代ナバタイ人がどのような生活を送っていたかを描いたアニメーションのイラストを組み合わせて、「アルウラの物語の豊かな奥深さを共有している」という。動画の制作チームは、遺跡で発掘調査を行っている考古学者、碑文の専門家、博物館のスタッフ、ラウィの専門家でもある語り部と密接に協力し、貴重な情報を共有した。ヘグラの発掘調査はまた、いくつかの新しい研究につながり、ツアーに新たな驚くべき洞察をもたらした。

 ツアーに参加すると、インタラクティヴなテキストボックスが表示され、中にはYouTubeの動画にリンクしているものもあり、詳細な説明を見ることができる。

RCUのチーフデスティネーションマネジメント兼マーケティングオフィサーであるフィリップ・ジョーンズ氏は次のように述べる。「アルウラは特別な場所であり、実際に訪れてみないとその素晴らしさは分かりませんが、今はそれができないため、私たちのインタラクティブなバーチャルツアーが、アルウラの人々の歴史的な物語、文化、遺産を深く掘り下げ、垣間見るための手段となっています」

この動画は、アルウラの古代の歴史を人々に教え、現在進行中のパンデミックにもかかわらず、人々とアルウラ市とのつながりを深めるためにRCUが実施している取り組みの一環だ。RCUの第一の目標は、遺跡を保存し、その歴史を守ると同時に、幅広い観光客が訪れることができるようにすることだ。

https://youtu.be/MdQ2GiwZ2jg

同委員会はまた、2018年にアート・ジャミール財団と協力して考古学・遺産調査を開始し、スタッフを最新の考古学調査技術に慣れさせることで、アルウラの正確で詳細なデジタル描写を再現することができるようにしている。

https://youtu.be/HAw9tZ6mjiY

この動画は、リヤド在住のサラ・アルイッサさんのように、アルウラに行ったことはないが、ずっと行ってみたいと思っていた人にとっては歓迎すべきものだ。

https://youtu.be/G6eRX4kqYaQ

「本物ほどではないと思いますが、今のところはこれで十分です。それに、文脈のない360度の写真だけでなく、便利な説明動画やアニメーションがあり、とても使いやすいです」と彼女は語る。

アルウラを2回訪れたことのあるサラ・アルフーザンさんも同意見だ。彼女はチームの努力を称賛しながらも、動画はある程度体験を再現することには成功しているが、実際にアルウラを訪れることとは比べ物にならないとアラブニュースに語った。

「そこはまさに、地球上で最も美しい場所の一つで、とても平和で穏やかな場所です。それでも、興味深い情報が含まれていて、とても良い出来なので、これらの動画を観てみることをお勧めします。ですが、それだけでアルウラを訪れたと思い込まないでください。機会があれば訪れてみてください。きっと驚くと思いますよ」と彼女は語った。

https://youtu.be/DkvwHYUigHA

RCUは、同地域が国の最も重要な考古学的・文化的観光地の一つであることを再確認し、世界中の観光客を迎える準備をするため、この地域の繊細で持続可能な変革を開発・提供する長期計画に着手している。アルウラにおける彼らの取り組みは、考古学、観光、文化、教育、芸術が含まれており、サウジアラビアのビジョン2030計画に定められている、同国の観光とレジャーを育成するという野心的なコミットメントを反映している。