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「スウェーデンはイスラム諸国との関係を危険にさらしている」=サウジ専門家が警告

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24 Jul 2023 03:07:46 GMT9
24 Jul 2023 03:07:46 GMT9
  • OICはコペンハーゲンでコーランが燃やされた事件を非難

アラブニュース

ドバイ:スウェーデン政府が憎悪の流布に関する法律を変えないのであれば、イスラム協力機構(OIC)は何らかの行動を取るだろう―サウジアラビアの地政学アナリストのサルマン・アル・アンサリ氏は、アラブニュースが週に一度放送している「Frankly Speaking」でそう主張した。

「過激派や急進主義者による憎悪の流布を許していることに関して、もしスウェーデン政府やその司法機関が法律を変えないのであれば、何らかの措置を取るという決定がOICにおいて全会一致で下されても驚きません」

「Danske Patrioter(デンマークの愛国者)」という過激な極右団体が21日にコペンハーゲンのイラク大使館の外でコーランを燃やした事件について、OICは最大限の強い言葉で非難する声明を23日に出した。アル・アンサリ氏のコメントはそうした中で発せられた。

デンマークやスウェーデンではそうした事件が頻発しており、今回の事件はその直近の例に過ぎない。一連の事件は外交上の摩擦をもたらしており、両国とイスラム世界との関係が脅かされている。

7月第4週には、スウェーデン在住のイラク移民であるサルワン・モミカ氏がコーランを冒涜した。その数週間前には、ストックホルムのモスクの外でコーランのページを燃やしたばかりだった。

1月にはデンマークの極右指導者のラスマス・パルダン氏も、ストックホルムのトルコ大使館の前でコーランを燃やした。

イスラム教の指導者やアラブ諸国の政府はこうした行為を非難している。表面上は「表現の自由」にかなっているとして、現地の当局は行為を許可している。

23日の声明において、OICのヒセイン・ブラヒーム・ターハ事務総長は「イスラムの尊厳に対する侵害」について強い不満を表明し、そうした行為は「宗教的憎悪や不寛容、差別をあおり」、危険な結果につながると述べた。

「聖なる書物を燃やすことは、それが聖なるコーランであれ、聖書であれ、トーラーなどの聖典であれ、実に不快なことであり、正当性は認められません。極端な憎しみの行為でもあります。これが憎悪でないのなら、一体何が憎悪だと言うのでしょう? それが私の問いです」とアル・アンサリ氏は言う。

同氏はスウェーデン当局の偽善をなじり、ナチのスローガンを使用したことで極右活動家が正当に起訴されながら、反イスラム行為が罰せられていない事例を強調した。

そして「彼らは、コーランや聖なる書物を燃やす行為は表現の自由の一部だと主張しています。それでは、ナチのスローガンはどうなるのですか? それが問題です」と述べた。

「なぜナチのスローガンだけでそうしたことが起こり、ムスリムだろうとクリスチャンだろうとユダヤ教徒などであろうと、憎悪の伝道や17億の人々に対する憎悪については起こらないのでしょうか?」

「ですから、私たちが求めているのはスウェーデン政府の分別のある見直しだけです。それは彼らのためになります。なぜなら、結局のところ、憎悪を広げたい一連の過激派や急進派をなだめるためだけに、57のイスラム諸国との関係を危うくしたくはないでしょうから」

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