アミン・アッバス

ドバイ：「金色不如帰（KONJIKI HOTOTOGISU）」は山本敦之シェフが東京で創業した日本のラーメン店で、2019年から2023年にかけて、世界で3番目にミシュランの星を獲得したラーメン店である。

7月25日、同店はモール・オブ・ジ・エミレーツにUAE初の店舗をオープンした。オープニングセレモニーには、在ドバイ日本国総領事の関口昇氏らが出席した。

山本シェフは、ドバイに「金色不如帰」がオープンしたことで、「UAEに住む人々に本格的な日本のラーメンを提供する機会」となると述べた。

「UAEに店舗をオープンすることは夢でした」とシェフは語った。「私たちは店舗が営業している国の地元の食材を使い、一から味を作り出しています。また、当店で提供しているメニューはソースも含めすべて手作りです。（既製のソース、スープストック、麺は一切使用していません。）化学的な食材を省き、体に優しい味わいを作ることを基本にしています」

レストランの歴史について、山本シェフは、2006年に東京都渋谷区の交通量の少ない路地に8席の小さな店（249.06平方フィート）としてオープンしたと述べた。

開店当初は客がほとんどおらず、1日5杯しか売れなかったという。

「生活が本当に大変で、家財道具を売って生活しなければなりませんでした」と説明した。「どうやってお客さんに来てもらうかを常に考えていて、精神的に厳しい日々でした。結局、『味を改善し、日本独特の、誰も真似できないものにする』というアイデアに至りました」

山本シェフは多くのレシピを学んでは試し、ついに人気を博したレシピにたどり着いた。

「最終的に、開店から5年目には、お客さんに受け入れてもらえる味を作ることができ、1日平均60杯売れるようになりました。7年目には、日本のラーメン店を評価する雑誌で初めて1位を獲得し、その後、店には終始（20名前後の）行列ができ、さらにお客さんに評価してもらえるようになりました。2015年には、『ミシュランガイド東京』で東京のラーメン店が初めて評価され、ビブグルマンを受賞しました」

「2018年に、新宿区に移転しました。同年、味の向上が評価され、世界で3店しかないミシュラン1つ星を獲得しました。世界のグルメガイドに評価され、日本のラーメン店の中で1位を5回獲得する可能性があっても、私は12年間味の開発を続け、週に2回店に滞在しました。現在、『誰にも真似できない独特の味をつくる』ことを目指し、『世界一のラーメン店・クリエイター』になることを目標として、味の向上を続けています」と付け加えた。

UAEの「金色不如帰」のマネージングディレクターであるフィリップ・チャン氏はアラブニュースジャパンに対し、ドバイに初めてこのラーメン店がオープンする際、いくつかの課題に直面したと語った。

「私たちが直面した課題は、1ヶ月間ここでトレーニングと指導を行った日本人シェフの厳格なレシピに従うことができる適切なスタッフを見つけること、日本人シェフが期待する基準に合った適切な食材を見つけること、そして店が提供する多様なメニューの助けとなる適切なサプライヤーを見つけることでした」と同氏は語った。

同氏は、これまでのフィードバックは「全般的に素晴らしいものです」と述べた。

「スープと麺の品質と味に多くの人が感銘を受けています。多くの人がレストランの全体的な雰囲気を気に入っています」と付け加えた。