• オートクチュール・ファンを魅了する、世界で最も価値ある競馬イベント

ラマ・アルハマウィ

リヤド：金曜にリヤドで開催されたサウジアラビア・カップでは、多くの視線がサラブレッドに注がれた。しかし、全ての視線がサラブレッドに注がれたわけではない。

世界で最も価値あるこの競馬イベントは、王族、ファッションモデル、デザイナー、オートクチュール・ファンといった人々を魅了している。キング・アブドゥルアジーズ馬術広場に来場する人々の目的は、「見ること」と「見られること」にある。

今年はサウジアラビアの伝統衣装をまとった観客も多く、工夫を凝らした装いが見られた。リヤド出身のアブ・トルキさんは、「サウジアラビア・カップは世界最大のレースだ。私たちは自身を誇りに思っており、自身の文化や伝統を世界の人々と共有できることに誇りを感じている」と語った。彼はサウジアラビアの伝統衣装である、複雑な刺繍が施された「サヤ」と呼ばれる長いローブを身にまとっていた。

アブ・トルキさんはアラブニュースに対し、「故アブドルアジーズ国王が馬術競技の際によくこのような衣装を着用されていたことにヒントを得た。我が王国の文化と歴史を世界の人々と共有し、祝福できることを誇りに思う」と述べた。

スペイン出身の競走馬オーナーであるソフィー・ムレル・レガラドさんと、ドイツ出身のマルタ・カーヤ・ピサルチクさんは、ドバイから初めてサウジアラビア・カップに参加した。ムレル・レガラドさんは、「サウジアラビアは初めてなので、控えめな服装をと考え、このマルーン色のロングドレスと花柄の帽子にした」と話した。

中世から続くアルメニア王国の王位継承者であるフランス人作家のソフィー・オードゥアン・マミコニアン王女は、王族代表としてヴァレンティノを着用して登場した。王女は、「今日、この場にいられることに興奮しており、情熱と感動で胸がいっぱいです」と語った。

サウジアラビアのデザイナーであるナジュド・アルカッバーさんは、自身のパーソナルラインからこの地域の色とデザインを取り入れたユニークなアバヤを着用した。

別のデザイナーであるノウフ・ビン・ザイダーンさんは、サウジアラビア人モデルのラカン・アル・シュリミーさんなど数名の来場者に自身の服を着せ、「私の衣装はアル・アハサーにインスパイアされています。真珠もその地方のものだし、刺繍もその地方の建築物にヒントを得たものです」と語った。

「我々の文化には、素晴らしい建築物とクチュールがある。我々のアイデンティティであり、それを際立たせる機会が得られるのは本当に素晴らしいことです。」

今週末に開催されるサウジアラビア・カップは、これが3回目となる。賞金総額3,500万ドル以上であるこのイベントは、世界で最も価値ある競馬イベントだ。賞金2,000万ドルのサウジアラビア・カップレース自体は土曜に開催される。