ドバイ:和歌山県有田市の望月良男市長は、同市の有和中学校とドバイのGEMSアル・バルシャ・ナショナルスクールとの間で生徒間および学校間の交換留学や文化の相互理解を推進することを目的とした協力合意に調印した。
望月市長はアラブニュース・ジャパンの取材に対し、合意は共同教育プロジェクト、交換留学プログラム、文化交流イベントの3分野における協力に関するものであると説明した。
今回調印された合意により、2校は共通の関心をもつテーマに取り組み、相互の文化と伝統に価値を見出すことができるだろう。
「GEMSアル・バルシャナショナルスクールとの覚書は、わが市の教育の質を高め、未来を担う若者たちに「国際的視点」を養い、世界で活躍する人材へと成長する機会を提供するものだと確信しています」と、望月市長は述べた。
今月ドバイを訪れた望月市長は、UAEは「非常に近代的な国家」であり、短期間に「驚異的な発展」をとげたと語った。
彼はまた、ドバイと有田市はいくつかの面でよく似ていると説明する。
「世界のトレンドが脱炭素化とクリーンエネルギーに向かうなかで、石油に依存しない成長というドバイの方針は、「未来の環境サプライベース」をめざす有田市の状況と、とても相性がいいのです」と、彼は説明した。
化石燃料からの脱却に力を入れる望月市長は、「エネルギーなどのテーマで子どもたちに新しい学習機会を創出し、国際的マインドセットを培う」ことを重視したと語った。
彼はさらに、ドバイと有田市はグリーンエネルギーに共通の関心を抱いていると述べ、UAEは産油国ではあるものの、こうしたテーマが両都市を接近させ、高いレベルでの協働の礎になることに期待を示した。
市長はアラブニュース・ジャパンの取材に対し、有田市が製油所の街として発展してきた背景から、サウジアラビアなど、UAE以外の中東の産油国にも関心をもっていると述べた。
「サウジアラビアは現在世界第2位の確認石油埋蔵量を誇る国ですが、地下資源依存からの大々的な転換をめざしています」と、望月市長は語った。「サウジアラビアがこのような方針を打ち出すことには大きなインパクトがあり、同国の今後の方針に注目して、参考にしたいと考えています」
両校で開催された調印式には、在ドバイ日本総領事の今西淳氏が出席し、文化交流の進展を見届けた。