菅義偉首相は、金曜日、新型コロナウィルス新規感染者数が東京と全国で急増して過去最多となり、医療体制を圧迫していることから、国民に対し旅行を控えるよう要請した。

今回の要請は、現在東京やその他の感染者数が急増している地域を対象に発出されている緊急事態宣言の強化を求める感染症対策専門家会議からの勧告を受けて出されたものである。

東京オリンピック終了から数日後、日本のメディアが、パラリンピックの主催者側は、感染リスクを抑えるため、競技のほとんどを無観客で開催することを決定したと報じた。

菅首相は記者団に対し、政府は商業地域での人流の抑制に努めると述べ、日本の伝統行事であるお盆の休暇中は旅行を控えるよう国民に求め、「国民のみなさんには、故郷への帰省や旅行を避け、不必要な外出は控えていただくようお願いしたい」と語った。

日本は、感染力の強いデルタ変異株を主流とする新型コロナウィルス感染拡大の第5波の中にある。共同通信は金曜日、政府筋からの話として、女性のオリンピック関係者がペルーを由来とするラムダ変異株に感染していることが国内で初めて確認されたと報じている。

読売新聞は大会関係者の話として、パラリンピックの大会組織委員会は8月24日から開催されるパラリンピックもオリンピックに倣い、観客数を制限することで合意したと報じている。大会事務所はロイター通信社の取材に対し、観客についての決定はなされていないと語っている。

NHKによると、東京都では金曜日の新型コロナウィルス新規感染者数が過去最多の5,773人となり、また全国の1日の新規感染者数が初めて2万人を超えた。

東京都はパンデミック下で4度目となる緊急事態宣言が既に発出されており、一部の専門家は、緊急事態宣言を全国に拡大する必要があると述べている。

読売新聞によると、パラリンピックの主催者側は静岡市にある競技会場の観客数を5,000人未満に制限し、学校の子供たちを競技に招待するかどうかについてはまだ検討中であるとのことである。大会主催者側は以前、8月8日のオリンピック終了後に決定を下す予定であるとであると述べていた。

パラリンピックでは、水泳、卓球、車いすフェンシング、バスケットボールなどの競技が、下半身麻痺など様々な障害を持つ4,000人超のアスリート達によって繰り広げられる。