Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 中東
  • 国連移住機関トップが地中海での死について懸念を表明

国連移住機関トップが地中海での死について懸念を表明

2023年10月2日、ジュネーブの国連事務所で記者会見に出席する国際移住機関(IOM)のエイミー・ポープ新事務局長。(AFP)
2023年10月2日、ジュネーブの国連事務所で記者会見に出席する国際移住機関(IOM)のエイミー・ポープ新事務局長。(AFP)
Short Url:
03 Oct 2023 05:10:27 GMT9
03 Oct 2023 05:10:27 GMT9
  • 世界中で移住を強いられる人々が記録的多数となり、不法移住をめぐる政治的緊張が高まる中、米国の元大統領補佐官であるエイミー・ポープ氏は10月1日に IOMのトップに就任した

ジュネーブ:国連の移住機関の新たなトップは、地中海での移民および難民の死が「常態化」していることに懸念を示し、この危機に対処するために、各国政府と協力して経済移民への選択肢を提供することを表明した。

世界中で移住を強いられる人々が記録的多数となり、不法移住をめぐる政治的緊張が高まる中、米国の元大統領補佐官であるエイミー・ポープ氏は10月1日に 国際移住機関(IOM)のトップに就任した。

最近、イタリアの大臣と大富豪のイーロン・マスク氏が、世界で最も危険な地中海ルートで窮地に陥った移民を助ける慈善団体をドイツが支援していることを批判した。地中海ルートでは2014年以降に22,000人が死亡するか、行方不明になっている。ドイツ外務省は自国の政策を擁護した。

この議論についてのコメントを求められたエイミー・ポープ氏は次のように述べた。「我々の最大の懸念は、地中海での死が常態化していることと、それを単なる人間の移動のコストであると人々が当然視することです」

「ボロボロの船で地中海を渡り、その過程で命を落とす人々を、本当に止めようとするならば、この状況にもっと包括的に取り組む必要があります」と、同氏は述べた。

同氏は、マスク氏の発言に対して直接的にコメントすることを拒否した。移民をよりうまく管理するために民間企業との連携を築きたいと考えるポープ氏は、5月に当時の上司と争う緊迫した選挙で勝利し、1951年に設立されたIOMで初の女性トップとなった。 

IOMは、人道的で秩序ある移住の保証を目指しており、必要に応じて介入を行う。最初の記者会見でポープ氏は、スペインのように労働力の復活を目指す国々との協力を誓った。

「移民が実際に経済に貢献するという証拠は極めて圧倒的なもの」で、高齢化が進み、出生率が低下した富裕国の場合はなおさらだと、同氏は述べた。

ポープ氏によると、最初の訪問先は東アフリカとなる予定で、エチオピアでアフリカ連合委員会と会談し、それから、ブリュッセルを訪問して、不法移民への対処に関する取り決めを模索する欧州の高官らと会談するという。

ロイター

特に人気
オススメ

return to top