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国際原子力機関(IAEA)、イランが立ち入りを拒んでいた2カ所の施設でウラニウムの痕跡を発見:関係筋

特使らによると、イランは何ヶ月にもわたって黙秘を続けてきたが、国連の核監視団が検閲した2カ所のイラン施設でウラニウムの粒子が見つかったという。(ファイル/AFP)
特使らによると、イランは何ヶ月にもわたって黙秘を続けてきたが、国連の核監視団が検閲した2カ所のイラン施設でウラニウムの粒子が見つかったという。(ファイル/AFP)
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20 Feb 2021 02:02:12 GMT9
20 Feb 2021 02:02:12 GMT9
  • この発見とそれに対するイランの出方によっては、2015年の核合意を復活させようとしている米国新政権の働きかけに支障をきたす恐れが出てきた
  • 米国情報機関とIAEA は、イランが2003年に停止したはずの統合核兵器プログラムを密かに続けていたと考える

ウィーン/パリ:特使らによると、イランは何ヶ月にもわたって黙秘を続けてきたが、国連の核監視団が検閲した2カ所のイラン施設でウラニウムの粒子が見つかったという。監視団はイラン政府が説明を怠ってきたことに対し強く非難する準備をしており、核外交を復活させようとしている米国の努力が暗礁に乗り上げる可能性もある。

この発見とそれに対するイランの出方によっては、ジョー・バイデン大統領の前任、ドナルド・トランプ前大統領が一方的に破棄した2015年の核合意を復活させようとしている米国新政権の働きかけに支障をきたす恐れがある。

問題の物質が見つかった施設は20年近くの間使用されていなかったと思われるが、イスラエルをはじめとする核合意に反対の国々は、この核開発の隠密活動の証拠によって、イランが誠意を持って合意を遵守してはいなかったことを示していると言う。

国際原子力機関(IAEA)へのイラン大使、カゼム・ガリババディ氏は、IAEAと同様にコメントを避けている。

イランの上級官僚はこう言う:「我々には隠していることは何もない。だからこそ視察団にあの2カ所の施設の訪問を許したのだ」

イランはバイデン大統領に対し、来週までにトランプ前大統領が科した制裁を外すよう期限を切っており、さもなければ核合意に基づいてIAEAの抜き打ち調査を打ち切らせると言っている。核合意のもとでは、イランが核開発プログラムを抑制する代わりに制裁を解くことが約束されている。来週はIAEAがイランの核開発活動に関する四半期レポートを発行することにもなっている。

7名の特使がロイターに語ったところによると、監視団はそのタイミングに合わせて、イランが2カ所の施設でウラニウムの粒子が見つかったことについての満足のいく説明を怠ったことを非難することにしているという。その非難声明は四半期レポート内、あるいは同日発表される別のレポート内で公開される。

米国情報機関とIAEA は、イランが2003年に停止したはずの統合核兵器プログラムを密かに続けていたと考えているが、イランはそれを否定している。2015年の核合意はそうした過去の活動を明確に指し示しているが、イランは隠密裏に行った過去の活動または物質の証拠についてIAEA に説明する義務を免れることはない。

その物質は、問題の2カ所の施設で昨年の8月と9月に行われたIAEA による抜き打ち検査中に見つかった。イランは7ヶ月間それらの施設への立ち入りを拒んでいた。

ロイター

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