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スーダン首相が政治危機の解決策を提示

アブダッラー・ハムドゥーク首相。(ロイター)
アブダッラー・ハムドゥーク首相。(ロイター)
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17 Oct 2021 03:10:32 GMT9
17 Oct 2021 03:10:32 GMT9
  • 軍内部でのクーデター未遂以降、暫定政権の文民派と将校との関係が緊迫

カイロ:スーダンがクーデター未遂に揺れてからまだひと月も経過していないが、スーダンの首相が民主国家への移行のための一連の方策を示した。

アブダッラー・ハムドゥーク首相は演説の中で、クーデター未遂は、スーダンの政治・経済面の課題の原因に目を向けさせる「警鐘」だったと述べた。

「今私たちが直面している深刻な政治危機は、決して誇張ではなく、最も危険な最悪の危機です。民主国家への移行だけでなく、国全体を脅かすものです」

9月22日、兵士の一団によるクーデターの試みがあったが、失敗に終わったとの発表が当局からあった。そして以前、独裁政権を率いていたオマル・バシール大統領の支持者が国の転覆を計画したとしたとして、非難する声明を出した。

30年間続いたバシール政権に対して人民が集団で蜂起し、軍部が前大統領を失脚させてから2年以上が経つが、民主国家への道のりが困難であることがあらためて示された。大統領の追放以降は、文民と軍部による暫定政権がスーダンを統治している。

バシール前大統領の追放から数か月後、軍を率いる将校たちは、抗議活動を主導した市民の代表らと権力を分割することで合意した。

しかし軍内部でのクーデター未遂以降、暫定政権内の文民派と将校との対立が高まっている。

デモ隊の中には軍の指導部に対する不信が広がっており、過去2年間、数万人が街へ繰り出し、文民への即時の権力移譲を求めてきた。

2018年12月に始まった全国的な蜂起を率いたスーダン・プロフェッショナル協会 は今月、暫定政権は軍事評議会との権力分割の合意を破棄すべきだと述べた。そしてデモを呼びかけた結果、数千人が抗議を行った。

ハムドゥーク首相は15日、政治危機の根本原因は何年も前から存在していると述べ、すべての関係者に話し合いの席に着くように求めた。そして、選挙で選ばれた文民政権への完全移行を加速するという、一連の方策を示した。

意見の異なる勢力が協力することや、暫定的な体制や司法機関に敬意を示すことを繰り返し求める内容となっている。

「この危機は昨日今日生み出されたものではなく、空から降ってきたものでもありません。想定できた事態なのです」。最近の政治的混乱について、首相はそう語った。

AP

 

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