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ゼレンスキー氏、国連安保理にロシア排除を要求 「無理ならば国連解散を」

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は火曜日、国連安全保障理事会で演説を行った。(スクリーンショット/UNTV)
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は火曜日、国連安全保障理事会で演説を行った。(スクリーンショット/UNTV)
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06 Apr 2022 03:04:14 GMT9
06 Apr 2022 03:04:14 GMT9
  • 演説前に流れたブチャの民間人犠牲者の悲惨な映像は世界的な怒りを呼び起こした
  • クレムリンは民間人の殺害を否定、画像はウクライナ軍が作成したフェイクであると主張

エファレム・ コッセイフィ

ニューヨーク:ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ロシアを国連安全保障理事会から排除するよう要求した。もし、それができないのであれば、国連を解散させるべきであると述べた。

また、シリア、アフガニスタン、リビア、イエメンの紛争に効果的な対応をするために理事会が行動を起こしていれば、「独裁政治はなくなり、平和が広がっていただろう」と続けた。

「国連システムを変革する時が来た」と、ゼレンスキー氏は火曜日、ビデオリンクを通じて理事会メンバーに語り、ロシア軍がウクライナで処刑やその他の残虐行為を行ったと非難した。彼は、第二次世界大戦後にニュルンベルクで行われたような戦争犯罪法廷で、行為を行った者と、その命令を下した者が裁判を受けることを求めた。

「国連システムは直ちに改革されるべきだ。拒否権は殺戮の権利ではない。これ以上、例外や特権は許されない」とゼレンスキー氏は、ロシアが安保理常任理事国5カ国の1つとして行使し、ウクライナ紛争に関する決議を阻止するために使ってきた拒否権に言及した。

ゼレンスキー氏によると、民間人は後頭部を撃たれ、家の中に手榴弾を投げ込まれ、道路の真ん中で車に乗ったまま戦車に押しつぶされたという。

「ロシア軍は手足を切り落とし、のどを切り裂いた。女性はレイプされ、我が子の目の前で殺された。彼らの舌は、侵略者が彼らから聞きたいことを話さなかったという理由だけで引き抜かれたのだ」

彼は、ブチャでの戦争犯罪の惨状が広く報道されているが、戦争で荒廃した他の地域でも同様の残虐行為が行われていると警告した。

安全保障理事会は、キーウ(キエフ)近郊のブチャでの陰惨な光景の映像が流された直後に開催された。その画像には、両手を後ろに縛られた人を含め、通りに散乱する市民の遺体、他の遺体の上に横たわる、目隠しをされた裸の子どもの遺体、炭化した人骨の山、集団墓地となった塹壕が写っていた。この映像は、世界中の人々の怒りと非難を呼び起こした。

ロシアのヴァシリー・ネベンジア国連大使は、ロシア軍がこのような犯罪を犯す可能性があると「考えることさえ」受け入れられないと述べ、ブチャの惨状を演出したのはウクライナの民族主義者だと非難した。

ネベンジア氏は会合で、「あなたたちは、彼らが見せたいものを見ただけだ」と述べた。「これに騙されるのは西側のお人好しだけだ」

彼はまた、国連米国大使が言及した、ウクライナ人がパスポートと携帯電話を剥奪され、国境を越えてロシアに入ることを強制されている「濾過(ろか)収容所」の存在も否定した。

ネベンジア氏は、「60万人のウクライナ人が自発的にロシアに来たのであり、西側の大使が主張するような拉致はなかった」と述べた。

彼は、ゼレンスキー氏が国内のロシア語話者に対して戦争を仕掛けていると非難し、ナチスはウクライナに存在するだけでなく、「彼らがショーを運営している」と述べた。彼らは民間人を人間の盾として使い、比類なき残虐性を示していると語った。

さらに「ウクライナの残虐行為に対して、何百、何千という人々のビデオ証言がある」と付け加えた。

ネベンジア氏は、ウクライナ兵がレイプ、検問所での強盗、難民の出国阻止、住宅への無差別発砲を行っていると非難した。

彼は、西側諸国がウクライナ人のことを「気にもしていない」と非難した。それどころか、彼らはウクライナ国民を対ロシア地政学的ゲームの駒として利用し、武器を送り込むことで紛争を長引かせている、と述べた。

彼は、ロシア軍が「ドンバス地方に平和をもたらすためにウクライナに来た」という公式の主張を繰り返し、「ウクライナを蝕み、まもなくロシアを蝕もうとしている悪性のナチスの腫瘍を根絶やしにする」と誓った。

ロシア軍が軍事作戦で予期されたほど前進していないとすれば、それは「米国がシリアで行ったような、都市全体を破壊するような行動はしていないからだ」とネベンジア氏は付け加えた。

国連事務総長のアントニオ・グテーレス氏は、ブチャでの出来事について直ちに独立調査を要求した。ウクライナでの戦争について、「その性質、強度と影響のために、国連憲章に基づく国際秩序と、世界の平和構築に対する過去最大の脅威の1つである」と評した。

さらに、「私たちが直面しているのは、安保理常任理事国であるロシア連邦による、国連加盟国の一つであるウクライナへの完全な侵略行為である。同国は国連憲章に違反し、国際的に認められた両国の国境を引き直すことを含むいくつかの目的をもって、この侵略を行っているのだ」と述べた。

戦争の影響は、ウクライナの国境をはるかに超えて感じられている、とグテーレス氏は述べた。紛争は、食料、エネルギー、肥料の価格の大幅な上昇、サプライチェーンの混乱、輸送コストの上昇を招いており、これらは「74の発展途上国、総人口12億の人々にとって、特に大きな影響」である、と付け加えた。

「これらすべての理由から、停戦は日に日にその緊急性を増している」とグテーレス氏は述べた。

そして、すべての国に対し、市場の開放を確保し、食料の輸出に制限を加えることを抑え、飢餓の危機にさらされている国々に備蓄を提供するよう促した。

「今は保護貿易主義の時ではない」

また、エネルギー危機を短期的に緩和するために、エネルギーの戦略的備蓄と追加備蓄を呼びかけた。そして、唯一の「長期的解決策」は、「市場の変動に影響されない」再生可能エネルギーの導入を加速させることであると強調した。

金融対策については、G20と国際金融機関に対し、流動性と財政余力を拡大するよう求めた。「そうすれば、政府は最も貧しい人々や、最も弱い人々にセーフティネットを提供することができる」と述べた。

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