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流血の弾圧から3年、デモ隊1名が射殺

スーダンの軍事指導者を支持し、国連スーダン統合移行支援ミッション(UNITAMS)の事務所前に集まる数十人の人々(水曜日、ハルツームにて)。(AP)
スーダンの軍事指導者を支持し、国連スーダン統合移行支援ミッション(UNITAMS)の事務所前に集まる数十人の人々(水曜日、ハルツームにて)。(AP)
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04 Jun 2022 12:06:05 GMT9
04 Jun 2022 12:06:05 GMT9
  • 今回のデモは、国連の人権専門家アダマ・ディエン氏がスーダンを訪問し、当局に「過剰な力の行使を控える」よう要請する最中に発生した。
  • ハルツームのデモ隊は「血には血を」と唱え、他の市民は軍に「兵舎に戻れ」と迫った。

ハルツーム:医療関係者の話によると、スーダンの首都ハルツームで金曜日、デモ参加者が射殺されたという。民主化を支持するデモ隊は、3年前の流血の弾圧における殺人に対する、公正な裁きを要求するために結集していた。

ハルツームや他の都市で、(医療関係者の話によると)殺害されたとする128人を追悼するため、数千人がデモを行った。殺された被害者らは、数カ月にわたって軍司令部の外で座り込みを行っていたが、軍服姿の武装集団が武力による弾圧を行った。

今回のデモは、国連の人権専門家アダマ・ディエン氏がスーダンを訪れ、当局に「過剰な力の行使を控える」よう要請する最中に発生した。

2019年のデモは、同年4月に長年の独裁者オマール・アル・バシール氏が失脚したことを受けて行われたもので、軍の民主化を迫る上で極めて重要なものだった。

しかし、昨年10月のアブドゥルファッターフ・ブルハン・アブドゥルラフマーン・ブルハン主権評議会議長率いる軍のクーデターにより、不安定な民政移管は頓挫した。それ以来、デモ隊は少なくとも毎週再びデモを行うようになり、新たな殺傷能力の高い武力に、頻繁にさらされることとなった。

ハルツームのデモ参加者らは「血には血を」と唱え、他の市民は軍隊に「兵舎に戻れ」と迫った。

3年前に殺害されたデモ参加者の一人、アブデル・サラム・ケシャさんを息子に持つアムナ・ベヒリさんは、息子の顔をプリントしたシャツを着て金曜日の集会に参加した。

「私たちは何よりもまず正義を望んでいます」とベヒリさんはAFPに語った。「正義がなければ、民主主義国家は成り立ちません」

2019年6月の弾圧については同年末に調査が開始されたが、昨年の軍によるクーデター以前からもなかなか進展しておらず、いまだに調査結果の発表には至っていない。

3年前の弾圧で甥を殺されたディア・エディンさんは、「私たちは、スーダンの人々にとって大切な若者を失いました」と語った。「この記念日、そして神の意志により、スーダン革命は成功するでしょう」と述べた。

イギリス、ノルウェー、アメリカは金曜日に共同声明を発表した。「政府任命の、(2019年の)虐殺に関する調査の早期解決と国民への調査結果の公開を求める」という内容が盛り込まれていた。

民主化運動の医療関係者によると、昨年のクーデター以降の流血の弾圧により、さらに100人近くが死亡しているという。

ディエン氏の訪問は、ブルハン議長の権力掌握以来2度目となる。

ブルハン議長は、10月以降のデモで一部の治安部隊員が武器を「悪用」したと述べているが、隊員の裁判は公には発表されていない。

金曜日、国連のフォルカー・ペルテス特別代表は、安保理が国連スーダン統合移行支援ミッション(UNITAMS)を1年延長することを決議したと発表した。

国連は、アフリカ連合(AU)や地域機構である政府間開発機構(IGAD)とともに、スーダン主導で危機を収束させるための協議を促進するよう働きかけてきた。

水曜日、軍幹部は国連、AU、IGADの代表と会談し、来週、スーダン諸派の間で「直接会談」を開始することで合意した。

ブルハン議長は日曜日、「民政移管期のための安定を実現する有意義な対話」のための舞台を整えるため、クーデター以来発令されていた非常事態を解除した。

4月以来、スーダン当局は多くの民間人指導者や民主化運動家を釈放してきた。

AFP

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