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国連人権理調査団がリビアで集団墓地「らしき」ものを発見

リビアのタルフーナの集団墓地から掘り起こしてトリポリで埋葬しなおす前に、哀悼者らが遺体のそばで肖像写真を示している。(ロイター)
リビアのタルフーナの集団墓地から掘り起こしてトリポリで埋葬しなおす前に、哀悼者らが遺体のそばで肖像写真を示している。(ロイター)
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05 Jul 2022 12:07:13 GMT9
05 Jul 2022 12:07:13 GMT9
  • 7人の兄弟に率いられた民兵が、2016年から2020年の間に数百名を処刑・投獄した
  • 生き残ったカニヤト幹部は、ほとんどがリビア東部の複数の地域へ逃亡したと考えられている

ジュネーブ:国連からリビアに派遣された調査団は4日、すでに数百人の遺体が発見された町で、おそらくは100人にも上るまだ調査すべき「集団墓地らしきもの」があると発表し、リビア政府に調査を続けるよう促した。

国連人権理事会に今週提出される報告書には、7人の兄弟に率いられた民兵組織が、2016年から2020年にかけて数百人を投獄したり処刑したりした様子が詳細に記されている。時には、人々を「箱」と呼ぶオーブンのような構造物に閉じ込めたりもしていた。箱は尋問の際に火をつけられたという。

独立した事実調査団の調査で今回明らかになった、タルフーナにおける誘拐、殺人、拷問などの証拠は、長期に政権の座にいたムアンマル・カダフィ氏が2011年に失脚してからの激動時代の、最も甚だしい人権侵害の例だ。

51ページの報告書によると、犠牲者には女性や子供に加え、障害者も含まれていたという。

調査団は、住民らの証言と2回の現地調査をもとに、カニヤト民兵組織が人道に対する罪を犯したことを示す「合理的根拠」を発見した。それらに直接参加した4人の指導者も特定した。

リビア当局はすでに、リビア西部のタルフーナ地区にある集団墓地や個人墓地で、247人の遺体を回収した。多くは手錠や目隠しをされたままであった。

調査団は他の証拠に加え、土を掘り返した痕跡を示す衛星画像を使い、新たに疑いのある3ヵ所の現場を特定した。しかし、「ごみ埋め立て場」という言い方をされている既存の墓地を指しながら、それはごく一部しか調査されておらず、もっと多く存在する可能性があると調査団は報告している。

「内部情報によると、まだ発見されていない集団墓地が100ヵ所ほど存在する可能性がある」と書かれている。

この調査結果がリビア政府にどのように反映されるかは、まだ明らかではない。ジュネーブに派遣されているリビア政府外交団は、コメントの求めに応じていない。

ロイター

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