• この決議は、安保理の「リビアが主導し、リビアが主体となった包括的な政治プロセスに対する強いコミットメント」を再確認した
• 石油が豊富なこの国は東西のライバル政権間で分裂しており、それぞれが不正な民兵や外国政府からの支援を受けている

国際連合：安全保障理事会は28日、国連のリビア政治ミッションを1年間延長することを満場一致で採決し、この分裂した北アフリカの国にある主要な機関と政党に、大統領・議会選挙をできるだけ早く実施するためのロードマップに合意するよう促した。

国連のこの最も強力な機関が採択した決議は、「国全体を統治し、リビア全国民を代表する統一されたリビア政府」を形成することを目的とした「対話、歩み寄り、建設的関与」を促した。

NATOが支援した蜂起によって、2011年に長年の独裁者だったムアンマル・カダフィ大佐がその地位から引き降ろされ殺害された後、リビアは混乱に陥った。石油が豊富なこの国は東西のライバル政権間で分裂しており、それぞれが不正な民兵や外国政府からの支援を受けている。

同国における現在の政治的危機は、2021年12月に選挙を実施しなかったことと、同国西部の首都トリポリで暫定政府を率いるアブドゥルハミド・ドベイバ首相が退陣を拒否したことに起因する。

これを受けて、同国の東部に拠点を置く議会は、数ヶ月にわたってトリポリにその政府を設立しようとしてきたライバルのファシー・バシャガ首相を任命した。

この決議は、速やかな選挙につながる、安全保障理事会の「国連が促進し、国際社会が支援する、リビアが主導し、リビアが主体となった包括的な政治プロセスに対する強いコミットメント」を再確認した。それは、選挙条件を作成する上でのリビア内部の会談を再開するための努力の再開を後押ししている。

ガボンの国連大使、現理事会議長のミシェル・グザヴィエ・ビアン氏は、理事会の3つのアフリカ諸国（ガボン、ケニア、ガーナ）が「アフリカの主要国の安定に向けた重要なマイルストーンに貢献したという感覚を持っている」と述べた。

「この投票を通じて、私たちはリビア国民にメッセージを送っており、そのメッセージは国連が国民の味方であることを明確に示している」とビアン氏は述べた。「これはまた、リビアにおける希望の回復につながる勢いを作り出す機会を持つ、リビア当局とすべての政治関係者に対するメッセージでもある」

理事会は、リビアの混乱が深刻化している中で9ヶ月にわたる調査を経て、新たな国連特使アブドゥライ・バティリー氏の任命を歓迎した。

ロシアは、新しい特別代表が選ばれるまで、UNSMILとして知られる国連リビアミッションの任務を3ヶ月以上延長することを拒否していた。それで、2023年10月31日までの12ヶ月間のUNSMIL延長は、セネガルの元政府高官および外交官に対する信任投票だった。

24日にバティリー氏は理事会で、先週の会合の終わりにリビアの政治的ライバルたちによるコミットメントを確認する予定であると述べた。それには、選挙を実施し、リビアができるだけ早く確実に単一の行政権を持つ必要性が含まれている、と報告されている。

同氏によると、今後数週間にわたって、東部に拠点を置く議会、下院、また西部に拠点を置く高等国家評議会の指導者らと会談し、モロッコの首都ラバトで10月21日に行われた会合の最後に発表された合意を「理解する」予定となっている。

モロッコの報道機関とthe North African Postによると、東部を拠点とする議会のアギラ・サレハ議長と高等国家評議会のハレド・アル・メシュリ議長は、2020年10月に行われたモロッコでの会談で合意済みの、指導的地位の基準に関するメカニズムを実施することに同意した。

両勢力は「できるだけ早くリビアが確実に単一の行政権を実現する」こと、また大統領・議会選挙の実施に関する合意を達成するために対話を再開することに同意したとサレハ氏は述べたと伝えられている。選挙は「投票の実施を踏まえて、明確なロードマップと法律を尊重する必要がある」と、同氏は会合後の記者会見で述べたという。

安全保障理事会の決議は、「包摂的かつ包括的な国民的対話と和解プロセスの重要性」を強調した。

理事会メンバーは、リビアの治安状況、特にトリポリ地域で民間人の犠牲者を出し、民間インフラを損傷した武装組織間の衝突が繰り返されていることに懸念を表明した。

理事会メンバーは「リビアでの軍事的解決はあり得ない」と強調し、すべての当事者に暴力を控えるよう呼びかけた。

AP