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スーダンの首都に空爆、5人の子供を含む17人が死亡

スーダン国軍とRSFとの戦争では220万人のスーダン国民が難民となり、数百人の死者が出ている。(資料写真/ロイター)
スーダン国軍とRSFとの戦争では220万人のスーダン国民が難民となり、数百人の死者が出ている。(資料写真/ロイター)
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18 Jun 2023 12:06:05 GMT9
18 Jun 2023 12:06:05 GMT9
  • 国軍と準軍事組織との戦闘は3か月目に突入したが、情勢は五分五分

ハルツーム:スーダンの首都ハルツームの住民によると、17日、空爆によって複数の民間人が死亡し、市内の複数の場所で被害が出た。対立する勢力に仲介役が働きかけ、新たな停戦を実現しようとしている中での出来事。

スーダン国軍と準軍事組織の即応支援部隊(RSF)との戦いは3か月目に入るが、いずれの陣営も明確な優位は確保していない。

国連によると、戦争によって220万人のスーダン国民が難民となり、数百人の死者が出ている。戦闘に疲弊したダルフール地域は「人道上の災難」に直面しているという。

国軍の空軍力は、ハルツームやそれに隣接するオムドゥルマンおよびバーリで勝っている。一方、RSFは住宅地を拠点としている。国軍は16~17日に空爆を強化したと見られ、複数の住宅地を攻撃した。

16日に国軍が投稿した声明において、上級将校のヤセル・アル・アッタ氏はRSFが占拠している住宅に近づかないように警告した。「なぜなら現時点において、我々はどんな場所でも彼らを攻撃するからだ」と、アッタ氏は歓声に応えながら述べた。さらに「我々とこれらの反逆者との間には弾丸がある」と語った。その言葉には、仲介活動を拒否する姿勢が感じられる。

地元のボランティアは17日、ハルツーム南部のマヨ地区で5人の子供を含む17人が死亡し、25棟の家屋が破壊されたと報告したが、ハルツーム保健省はその報告の内容を確認した。

人口が密集したハルツームの貧困地区への空爆や砲撃が続いているが、今回の事件はその最新の例となった。この地区では、ほとんどの住民には退避するだけの経済的な余裕がない。

空爆

16日遅く、地元レジスタンスの委員会は、ハルツーム西部のAl-Lammabへの砲撃で13人が死亡したと発表し、一帯を「戦闘エリア」と呼んだ。

RSFは17日、ハルツームの西を流れるナイル側で相手の戦闘機を撃墜したと発表した。

Beit Al-Mal地区の委員会によると、オムドゥルマンの中南部での空爆は16日から17日にかけて続き、家屋に影響が出たほか、1人が死亡したという。

住民の話では、16日の空爆において、シャーク・エル・ニル地区のある家族で3人の死者が出た。

ダルフール西部のジュナイナ市では、攻撃によって1000人以上が死亡し、27万人以上が国境を越えてチャドに避難している。それらの攻撃について、住民や国連はRSFおよびRSF側の民兵の仕業としている。

ハルツーム市内では、残っている数百万人の住民が電気や水道を使うことができない。医療も受けられず、配給の食料に頼らざるを得ない状態だ。略奪行為も広がっているという。

2つの情報筋によると、ジェッダでの会談(仲介役の米国とサウジアラビアは一時休止もちらつかせていた)では、関係者が新たに3日間の停戦を模索している。イードの休日に合わせた5日間の停戦案もあるという。

これまでの停戦合意では戦闘が完全に収まることはなく、人道支援が進むこともなかった。

ロイター

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