• 4月中旬にスーダンで戦争が勃発して以来、250万人以上が家を追われている。この戦争は、紛争、貧困、経済的圧力という複数の問題に苦しむ近隣諸国の不安定化を招く恐れがある。

ドバイ：スーダン南西部にある南コルドファン州の州都カドグリでは、スーダン軍と強力な反政府勢力との間の緊張が高まり、スーダン国内で現在進行中の戦争で新たな紛争地域が発生する恐れがあるため、住民が別の地へ避難し始めていると目撃者が語った。

首都ハルツームを中心にスーダン軍と準軍事組織の即応支援部隊（RSF）との戦闘が10週間近く続いた後、カドグリ周辺での動員と、ダルフールでの戦闘の激化が起こった。

米国のモリー・フィー国務次官補はワシントンで開催された議会公聴会で、米国とサウジアラビアがジェッダで進めてきた協議を一時休止にしたと述べた。

一連の停戦合意違反を受けて、「この協議形式は私たちが望むような形で成功していません」とフィー氏は説明した。

4月中旬にスーダンで戦争が勃発して以来、250万人以上が家を追われている。この戦争は、紛争、貧困、経済的圧力という複数の問題に苦しむ近隣諸国の不安定化を招く恐れがある。

スーダン軍とRSFの戦闘では、6月22日朝にスーダン軍がハルツーム南部とオムドゥルマン地域を空爆し、RSFは対空兵器で応戦したと住民らは語った。

スーダン軍は6月21日、南コルドファン州の一部を支配するアブデルアジズ・アルヒル氏率いる反政府勢力「スーダン人民解放運動北部勢力（SPLM-N）」が長年の停戦合意を破り、同州の都市部でスーダン軍部隊を攻撃したとして非難した。

スーダン軍はSPLM-Nの侵攻を撃退したが、損害を被ったと発表した。

西ダルフール州や南スーダンと隣接する南コルドファン州には、スーダンの主要油田がある。

住民らによると、南スーダンと強い結びつきを持つSPLM-Nは6月21日、南コルドファン州の都市アルダランジでスーダン軍を攻撃し、RSFもスーダン軍を攻撃した。

カドグリの住民らは、スーダン軍は同市内の陣地を守るために部隊を再配備している一方、SPLM-Nは郊外の地域に集結していると語った。

また、停電や通信障害が発生し、食料や医薬品も減少しているという。

この戦争によってダルフールでも武力衝突が発生し、西ダルフール州の州都ジェネイナが最も大きな被害を受けている。

北ダルフール州の州都アル・ファシールでは、スーダン軍とRSFが同市内全域に部隊を展開し、主要市場周辺などで激しく衝突したと目撃者らが語った。

南ダルフール州の州都でありスーダン最大の都市の一つであるニヤラでも、ここ数日、電力と通信が遮断される中、スーダン軍とRSFの間で衝突が起きている。両都市とも、地元で交渉された停戦後は比較的落ち着いていた。

ロイター