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スーダンで準軍事組織がダルフールの戦争犯罪を否定するも、暴力行為は激化

武力紛争発生地・事件データプロジェクト(ACLED)によると、アブドゥルファッターフ・ブルハン将軍とかつての盟友、準軍事組織・即応支援部隊(RSF)のモハメド・ハムダン・ダガロ司令官との間の戦闘で約3,000人が死亡したと発表されているが、実際の死者数はそれをはるかに上回っている。
武力紛争発生地・事件データプロジェクト(ACLED)によると、アブドゥルファッターフ・ブルハン将軍とかつての盟友、準軍事組織・即応支援部隊(RSF)のモハメド・ハムダン・ダガロ司令官との間の戦闘で約3,000人が死亡したと発表されているが、実際の死者数はそれをはるかに上回っている。
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17 Jul 2023 08:07:36 GMT9
17 Jul 2023 08:07:36 GMT9
  • 軍事紛争データ分析プロジェクは、アブドゥルファッターフ・ブルハン・アブドルラフマン・ブルハン陸軍大将とその元副官だったRSFのモハメド・ハムダン・ダガロ司令官による戦争で、犠牲者はおよそ3,000人と伝えているが、実際の死者数はそれをはるかに上回る

ワド・マダニ(スーダン):目撃者によると、16日に空爆がハルツームを襲い、スーダン西部のダルフール地域で戦闘が激化した。軍と、敵対する準軍事組織の3か月にわたる紛争には、鎮まる気配がない。

首都の東部と北西部では、陸軍戦闘機が準軍事組織の即応支援部隊(RSF)に属する「基地を標的にし」、同基地は「対空兵器で応戦した」と目撃者はAFPに語った。

地元の住民集団によると、ハルツーム北西部のオンバダでの爆発で少なくとも5人が死亡、17人が負傷した。しかし「瓦礫の下から犠牲者が回収されている」ため、この死傷者数は増加する見込みだという。

目撃者によると、RSFのドローンはハルツーム最大の軍病院を標的にした。この施設は15日にも同様の攻撃を受けており、5人の死亡と22人の負傷を陸軍が発表していた。

軍事紛争データ分析プロジェクは、アブドゥルファッターフ・ブルハン・アブドルラフマン・ブルハン陸軍大将とその元副官だったRSFのモハメド・ハムダン・ダガロ司令官による戦争で、犠牲者はおよそ3,000人と伝えているが、実際の死者数はそれをはるかに上回る。

国際移住機関によると、さらに300万人が国内での避難や、国境を越えての逃亡を余儀なくされている。

暴力を終結させるための外交努力は続いているものの、実を結ぶには至っていない。これまでに、多数の停戦協定が破られている。

紛争が4か月目に突入した15日、政府筋がAFPに語ったところによると、停戦協議を再開するために軍の代表団がサウジアラビアの都市ジェッダに戻ったという。

サウジアラビアと米国が仲介する協議は、いくつもの停戦協定が組織的に破られたことを受け、先月中断された。

ジェッダで再開したとされる交渉について、RSFと調停国のいずれからもコメントは出されていない。

広大な地域で最も酷い戦闘を経験したダルフールでは、16日、「さまざまな種類の武器を使った激しい衝突」がカスの町で起こったことを目撃者が報告した。

南ダルフール州の州都ニャラから北西およそ80km(50マイル)に位置するカスの住民は、RSF戦闘員が住居に押し入り、略奪したと語った。

準軍事組織は声明で、この町での「大勝利」を称えた。

同組織はまた、16日に東ダルフールの警察による「RSFとの統合」の決定を「歓迎する」とも述べた。この発表は、南ダルフールの地元部族の長も準軍事組織への忠誠を誓った後のことである。

内務省の声明では、警察がハルツームでは今も「軍の最強の支援者」であるとし、国内の他地域での同機関の「取り組み」についても称賛している。

スーダン国民4,800万人の約4分の1が暮らすダルフールでは町全体が破壊されており、RSFとそれに協力するアラブ民兵によって、多数の民間人の死亡や民族差別的な暗殺が起こっていると報じられている。

RSFは16日、ヒューマン・ライツ・ウォッチによる最近の報告書に「断固として反論する」と述べた。この報告書は、「少なくとも28人のマサリット族(非アラブ系少数民族)」の即決処刑と、西ダルフール州にある「ミステレイの町の完全な破壊」を詳述したものだ。

RSFは、「長年続いている部族間紛争」に暴力の責任を押し付け、自らは「国際人道法」を「厳格に遵守している」と述べた。

準軍事部隊の源流は、2000年代初頭にダルフールで少数民族の反政府勢力に対して武装されて放たれた、ジャンジャウィード民兵である。

その紛争では30万人以上が殺害され、250万人が避難を余儀なくされたと国連
は推定する。当時行われた残虐行為により、国際刑事裁判所は元独裁者のオマル・アル・バシールを大量虐殺を含む罪で起訴した。

同裁判所の主任検察官は、性的暴力や民族性を理由とした民間人への攻撃を含め、現在の戦闘における戦争犯罪の疑いについて新たな調査を開始している。

AFP

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